
和食ルールとは、和食作りをカンタンにする
『便利な公式』のようなものです。
例えば、長方形の面積も、「タテ×ヨコ」と誰かがルールを決めてくれたから、
答えが出しやすいですよね。
もし、そのルールを知らなければ、どうやって長方形の面積を出せばいいか、
思いつかなくてはいけない。そのプロセスは大変です。
そもそも日本には、昔から八方だしというルールや六方だしという
煮ものを上手に作るルールがありました。
昔からあったルールを、すこしだけ覚えやすくアレンジし、
難しいことは後回しにしよう、まずはカンタンに作ってみよう、というのが
今回、このウェブサイトで紹介する「和食のルール・ダッシー7」です。
煮ものや炊き込みご飯の基本的ルール(調味料とだしの比率)が決まっていれば
あとは材料を当てはめていけばいい。
もちろん、その材料で本当に一番おいしい和食を作ろうとすれば
素材の切り方、組み合わせ方、調味料の入れ方、煮方など
いろんな決まりがあります。
でも、たくさんの決まりを目の前にすると
と、
和食作りが面倒なものになってしまいます。
和食作りが苦手な方は、ひとまず、
難しいことは一切忘れてしまってください。
そして「六ちゃん、七ちゃん、八ちゃん兄弟、シルマン、炊き子にミソッパ゚」
この7人のキャラクターがどんなルールを持っているか、探ってみてください。
みんなのグループ名は『ダッシー7』。
ダッシーとは「だし」のこと。
7(セブン)は、みなさんをお手伝いする7人のキャラクターたちです。
ここでは、だしを使ったカンタンなルールを紹介して、
和食作りをカンタンにするお手伝いをしていきます。

実は料理って、歌と似ています。
正確な音を出そう、リズムにのろうとか、上手に歌おうと思うと、
ちっとも楽しくありません。
ところがカラオケに行って
「自分が楽しければいいや」と思えば、上手に歌えます。
ふっと力を抜いて、歌えるからです。
お料理も同じです。
やらなくてはいけないことが山積みだと、何から手をつけていいかわかりません。
最初から上手に作ろうと考えすぎると
手も足も出なくなります。
スーパーに行っても特売品を眺めても
選択肢がありすぎて、アイデアも定まりません。
回遊魚のようにスーパーをグルグル回って、
最後にお惣菜コーナー前で足が止まり、
そして「今日もこれで、いっか」ということになります。
できあいのお惣菜もとってもおいしい!
楽をするのもとっても大事!
私も、お世話になっています!
でも、手作りの和食や料理には、格別な良さがあります。
誰かが作ってくれた料理には、どこかに
『思いやり』が存在するようになるからです。
そうして、食べてくれる人や、あるいは自分の体のことを思いやって作られたご飯には
疲れた人の体だけでなく、心も、再生させる力があります。
難しいことは全部抜き!
たとえば煮ものなら、
材料を切って、鍋に入れて、配合しただしを入れて、煮るだけでいいのです。
本当にそれだけです。それがはじめの第一歩。
工夫はその後からでかまいません。
みなさんも、ぜひ一度、「ダッシー7」といっしょに、だし料理の作り方を覚えてみませんか?
(覚なくてもいいですよ。ルール表をプリントアウトして、台所の戸棚の裏に、
貼り付けておくだけでいいです)
そして、作ってみて、自分に合うルールだけを採用してください。
合わないルールがあれば、今度は自分なりのルールを見つければいいのです。
おうちで使っている調味料の塩分も、
だしをとる人、とらない人で味も変わってきます。
出身が関西か東京かで、好みの味も違います。
だから、うちの七ちゃんは「7:1:0.5:1」とか、
うちの八ちゃんは『8:0.5:0.5:1』とか、その比率は、
最後は自分自身でお決めになってください。

スーパーに行って、旬の野菜をポンポンかごに入れて帰ってきて、
あとはその日の気分で
思いついたら、あとは材料を切って鍋に入れて煮るだけです。
同じ材料でも、次の日は別のキャラクターにして、ちょっとだけ
組み合わせを変えて煮てみれば違う味が楽しめます。
和食作りが気負うことなくできるようになったら、
今度はだしの材料である、かつおや昆布をランクアップしたり、
切り方を考えたり、煮る順序を考えてみましょう。
和食作りは、あせることなく、ゆっくり上達していけばいいのです。
どうか、みなさんがダッシー7と、楽しい和食作りを体験できますように!
2007年 秋
行正り香